"君を歌に閉じ込める"
この人生は君にあげるための花束のようだった
音楽も詩も映画も小説も君に会うためのもので
「どうして物語が終わっても、私たちは生きているんだろうね」
美しいものの外側で僕らは現実を思い知った
それなら僕が君を歌にして終わらせてあげるよ
走り出せ 君は消えていくから
忘れたくないものを刻み込め
口に出せば 形は残るといいな
僕が歌えば君は終わらない
この世界は少しずつ僕らを希望から遠ざけて
偶に降る雪に見蕩れては
掴んでも手のひらで消えてしまう
「あの時死ななかったのは君に会うためだったんだね」なんて言う
僕に生きる意味をくれた君に
何一つ出来ずに歌を書いた
これから僕は君を失って
また生きる意味をなくして
思い出せ 君は消えていく花
この汚れた世界に咲き誇る
たとえ僕の全てが奪われてしまえど
僕の歌から君は奪えない
さよならだけが人生だ
君の言葉だけが綺麗だ
花が咲けば風が吹くような
理ばかり愛したせいだ
でも君だけは違ったんだ、リリィ
君だけが僕の あぁ
人生だったんだ
春風が君を攫ってくなら
僕の心も共に連れて行け
君の言葉 かたち あの白百合が
僕の全てだ 未だ思い出せ
さよならは綺麗で嫌いだ それは
ものがたりの中だけにあればいい
僕たちが生きるこの世界には
悲しいことは何もいらないし
君の隣に僕を 終わらない歌を